セカイ系ってなあ

哲学さんのいう「セカイ系」の定義が自分のものと全然違ったので、ちょっとネットで調べてみましたが、やっぱりセカイ系の明確な定義ってのは無いですね。
言うなれば「俺がそう思ったものがセカイ系だ。俺の中ではな」ということなんでしょうが(コレ自体がそもそも他者とのコンセンサスを一方的に否定しているわけでセカイ系っぽい)折角なので自分もちょっと書いてみますね。
さて、自分の中のセカイ系とは「自分と他者との関係がセカイの全てである作品」と解釈しています。
だからそもそもエヴァセカイ系じゃないんですね。エヴァがロボットアニメではないのと同じ意味で。
まどかマギカもやっぱりセカイ系ではない。ほむらとまどかの関係はまさしくセカイ系そのものなのに、それをまどかの視点から書くことで結果的に違うところに落ち着いている。
してみると代表的なのはやっぱり「最終兵器彼女」になるのかな。あとはブギーポップだと思いますが、こうした系列のフォロワーってのは意外に少ない。(だからセカイ系論議ってのが昔から滑稽にしか見えない。表層だけを捉えた的外れな論議が多すぎる)
セカイ系で一番分かりやすいのは、ここ十年ほどの一連のエロゲ作品で、これは「自分とヒロインがセカイの全て」というのが実に多い。というか、ヒロインとの関係の崩壊とセカイの崩壊が、そのままパラレルにつながってるんですね。
これは「ヒロインにふられた。もう終わりだ」が本当に全世界の終わりを意味しているわけで、それ以外の人間、社会空間といったものを完全に否定している。これは現在がインターネット社会というのも無関係でないと思いますが、即ち双方向メディアから自分の属する社会、他者との関係をアクティブに選択できる、それゆえ自分の意思でセカイを変革でき得る、という一種の全能感と、もっともミニマムなレベルでの社会世界、まあ例えば恋愛関係でしょうが、これが全く自侭にならないというパラドックスセカイ系の温床というか、基礎になって生まれているのではないか、などと自分は考えています。


ここまで書いてあとは近頃流行りのループ系がどうのこうのいう話も書きかけたのですが、どこまで続ければいいのか分からなくなりそうなのでやめますw
追記:傭兵ピエールさんのエントリも今読んだんですが、やっぱり自分のとは違うなあ。
前から思ってるんですが、いわゆる「セカイ系が好き」という人のあげるセカイ系って、あんまりセカイ系じゃないんですよね。じゃあいったいどこにその人は惹かれているのか、私にはコレガワカラナイ