設定を作りすぎてる弊害

 あーもー、色々と回ってない。
 最初にこれとこれとこれを説明したい、と思って書いたら、展開が説明に費やされてしまって、結果的には物語の進みが鈍化している。
 とはいえ、実のところ、ごく一般的な物語の平均を考えるとまあ、それほど物語進行が遅すぎるって訳ではない。
 ただ、哲学さんが理想とする速度ではない。
 哲学さんが理想とするくらいの速度って、昔このサイトに掲載してた「みらどすっ!」くらいの展開なんだけど、なかなかうまくいかない。
 早回しで行きたいが、細かく設定してるので無駄な描写が増えてる……と読み返して思う。
 切り詰めたい。
 というか、展開そのものを切り詰めたいと思うのだが、哲学さんがぱっと思いついた感じで書いてしまうと「起転転転転転転結」くらいになって、それはそれで駄目すぎる。
 新キャラ出たー死んだーと思ってたら生きてたーと思ったら死んでたーと思ったら生きいや、やっぱり死んでたー、という句読点のつく間もない展開が来たらそれはそれで頭痛い。
 後、SF設定じゃないけど、ガジェット設定はどうしても長くなる。
 AR技術の説明をもっとすぱっとしたいところ。
 「電脳コイルみたいなやつ」とか「ロボティクスノーツでやってたアレ」とか「GoogleGlassみたいなの」と書くのが楽だけど、そんなもん一般人にはそれだけだと分かんないからやっぱりきちんと説明しなければ。
 AR技術は絵だと視覚的に説明しやすいけど、文章だとやっぱり難しい。
 たぶんこれは下手な知識があるのが逆に徒となってるパターン。
 もっとシンプルに突き詰めるべきだ。




 まあ、書く前に決めとけって話なんだけどなっ!
 うーん、一章のプロットで「トモシゲのプライベートを知る/ミランに挑戦を挑む/ARMMORPGが開始される」の三つがある訳だけど、この三つを並列にやるより削った方がいいな。
 物語全体を鑑みればいきなり「ARMMORPGが始まる」から行くべきだけど、序章で学校でフラれるシーンからいきなりネトゲ開始は世界観がわかりにくい。
 AR技術でのネトゲは、この話の中では、街中でゲームみたいなことを実演出来る、壮大なごっこ遊びな訳だけれど、いきなりごっこ遊びしてるシーンから書くと「あー、それが当たり前の世界か」となってしまうので、現実世界の、物語としての「常識の基準点」を設けないとダメだ。
 例えば、「ツンデレの女の子が男を殴ったら壁にめり込む」と言うシーンがあったとして、「あーあまたやっちゃったよ」と周りが反応するのか、「馬鹿な……人間が壁にめり込むなんて化け物か。救急車を呼べ!」と殴られた男の子が入院するかで世界観の話はがらりと変わる。
 そこら辺、ジャンプだと『斉木』が頻繁にやってるね。(現実だとこうだが、エスパーだとこうだ、と常に例示を繰り返す)
 まあ、哲学さんはそれが下手なんだけどね! いきおいでシーンを書いた結果、「ヒロインが男を殴るのは普通なの? どうなの?」と読者を困惑させることこの上なし。




 なんにせよ、今のままだと構成と演出が悪いなぁ。
 「ARゲームをする」という話と「振った相手を振り向かせる」という二本の軸をもう少し上手く混ぜないと。
 と問題提起の答えが出ないまま、今日は寝る。