基礎中の基礎だが、実証→カタログスペックの順番が一番いい
キャラクターを際だたせる、あるいは説得力を持たせるならばやはりそれを実証するエピソードが必要。カタログスペックはそれから語るのがいい。
例えば、西部劇や『コブラ』でよくある描写だと
まず酒場に飲みに行く。
何故か荒くれ者に絡まれる。
クールに撃退する。
「おい、この街一番のワルのあいつをのしちまいやがった。お前何もんだ?」
「俺かい? コブラってんだ」
「コブラ……じゃあお前があの、海賊ギルドに賞金首にされてる……宇宙海賊コブラなのか!!」
実際には後半みたいな分かりやすい解説はないのだけれど、西部劇のベタな手法でまずはゴロツキをぶっ飛ばして「あいつただもんじゃねー」と言うのを分からせる。
いきなり「こいつは世界最強です」ていう説明のみからスタートしても、その後強敵にぶっとばされたら「こいつ世界最強って言ってるけど本当に強いのか?」と説得力がない。
あいつ歌うまいらしい、だけじゃダメ。
戦場でいきなり歌い出したら兵士達が聞き入ってメロメロになって戦争が止まる→「一体あの子は何者なんだ?」→「ご存じないのですか? 彼女こそ代役からチャンスを掴み、スターの座を駆け上がっている、超時空シンデレラ・ランカちゃんです!」とか。
「あのブルー将軍が一撃で!?」→「さすがは世界一の殺し屋桃白白だ」とか。
「あのおじいさん、鳩にえさをやるの禁止なのに……!? いいや、違う、えさをやってるんじゃない! まさか……鳩を指揮していた!?」→世界的指揮者のお爺ちゃん登場、とか。(哲学さんはジャンプのSOUL CATCHERSが大好き)
なんにしても「こいつはスゴイ奴だ!!」とはったりを利かせるならそれにたるエピソードを登場シーンに用意すべきだ。
で、何の話かというと、哲学さんの今書いてる話はそこら辺がおざなりになってるのでダメだ、と言う訳だ。
「こいつは凄いんだ」というカタログスペックを語ってから後でそれを実証するのは、まあそれはそれで悪くないけど、順番としては逆の方がハッタリが利く。
「おい、あのチビはなんだよ?天下一武道会になんでてるんだ?」→大男をぶっ飛ばす→「あ、あの背中のマークは亀仙流!! まさかあいつらは武術の神・武天老師の弟子なのかっ!」みたいに逆の方がいい。(まあ、実際のドラゴンボールで天下一武道会で悟空達が亀仙流だと知られるのは初めての大会に参加した後の中盤ですが)
まあ、好みもあるだろうけど、哲学さんとしては、実践→カタログスペック公開、の流れが好ましいと思う。
が、哲学さんが今書いてる話だと、そこに辺がかなりおざなり。
主人公がスゴイ奴だってこと、更に彼女が追いかけてる男がもっとすごい奴であること……それが分かるようにしないと、ダメだ。
とまあ、そんなことを考えつつ、エピソードを組み替えないとなぁ、と考え中。
でも、そんなことより先にともかく最後まで一回終わらせろ、という気も。