信条は誠実とお茶目としたたか:ショタ命名問題

キャラクターの名前を決めるのは難しい。日本を舞台にした作品だが、漢字は面倒くさいし作品の雰囲気にも合わないと思ったのでカタカナである。ある一人のキャラの名前を変えようと思って、一文字ずつ雰囲気とかを確かめるためにここ数日、カタカナ一覧表とにらみ合っていた。
主要キャラのうち、三匹の子豚……ならぬショタのうち、一人の名前をクレイルと仮に名づけて、設定のメモでもそう表記しているが、なんかこういうの最近よくあるので変えようと思っていた。
例えば「黄昏色の詠使い」にクルーエルという女の子が出てくるが、この作品は呪文詠唱が作品世界の軸に据えられている。魔法ではない感じだけれど僕の作品でも呪文は詠唱するのでこれは避けるべきとして、なんとか「クレイル」以外で……と思案していた。あとNEEDLESSって漫画の主人公はクルスだった。
ところでおととい、録画してあったアニメ「フラクタル」を観た。東浩紀さんって何をしてても雰囲気はポジティブなのかなとか思って楽しんでいたのだが、この主人公の名前は「クレイン」だった。
よしだったらこっちも行ってやろうじゃん。変に対抗意識が燃えた……いや、萌えた。


追記:
僕のこの作品のコンセプトの一つが、萌えキャラをそれ自身の一人称の語りで解体してしまうことだ。
そう、今のライトノベル業界に対して真っ向から挑戦するようなものを書いてやろうとかたくらんでいるのだ。「逆方向から攻める」は他にも六個以上は計らいとして組み込んである(ショタが多いのは決してそういうことではない)。
それにしても、この作品と付き合い続けてもうすぐ二年半……使い物にならず死んでいった数えきれないプロットと本文を弔うためにも、今年こそ完成させて電撃に応募しなくてはいけない。最初から線でプロットを作ってはいけないとやっとわかったのはかなり大きな転回点だと、とりあえず信じよう……
ところで、応募しようとしている電撃のキャラクターには、魔法もので「とうま」が二人いる(しかも片方は十六回の大賞受賞作だ)。名前が被っているかなんて結構どうでもいいことなのかもしれない。