とびかういけん。

  • 設定そのものは被っていたとしても、その設定にどのような意味合いを持たせるかというレベルでは、れっきとした差があり、またその差異を作者は作り出すことができます。

 北さまの記事より。設定は同じでも、そこから伝えようとするものが違えば、作品としては別のものになる……なんだか勇気のわく言葉です。
 まだ晒していないプロットのほうで、主人公の能力が「相手の持つ能力を把握し、一部を無効化する」という能力なんです。無効化といえば、とある禁書の「イマジンブレイカー」が今では有名ですよね。たぶん。そこが、ちょっと被ってしまったんです。あと、インデックスの存在も少し被っていたんです。友達からお借りしてまだ3巻の途中までしか読んでいませんけれども、インデックスは膨大な情報や知識を保有してますよね。私の作品の某キャラも(ヒロインでなはいにしろ)「膨大な情報を持ちながら、意識のある形態を取る道具」という感じなんです。
 そんな風に有名作品との類似が多くて、友達と「どう思うー?」と相談しました。結論としては「禁書とは雰囲気もやりたいことも違うのだし、気にすることはないはず」というものでした。でもその結論が、ちょっと不安で。これでいいのかなー、というもやもやも少なからずありました。

 でも。北さまの、ハガレンどろろの比較をした記事を読みまして「あ、私の導いた結論と同じような考えを持つひとが、他にもいたんだ!」と、安心しました。巻きついて離れなかった鎖が、なんだかジャラリと取れた気分。そういう意味では、自分の道を進んでいっても大丈夫なんだ、と。こう、突き進もうとする気分になれました。うふふのふ。頑張ります。
 
 プロットはデートプラン、という哲学さまの例えは、面白いと思いました!
 こう、気持ちを向けているほうは書き手側で、それに引っ張られるほうは読み手側ですよね。ポイントとしては、読み手側はべつに、書き手側が好きじゃないってことですよね。なので能動的に行動を起こし、お相手さんの気をひいてあげる努力が必要になる――そんな感じ。相手の好きなものは何? 興味のあるものは? どうしたら喜んでくれるだろう。あのお店だったら大丈夫かな。その次はここに行ったらどうだろう。そのあとはここ。最後にここを訪れて〆にして、途中まで一緒に帰って(途中まで着いてきてくれるかな? とも気にしつつ)、別れた後には「きちんと家に着いたよ」なんてメールのやり取りをして(返してくれなかったらどうしよう、とも気にしつつ)……。
 なんだかこう考えると、読者のニーズに合わせて作品を構築していくことも、悪くないようなことの気がします。だって好きな人のため努力なんですもの。たまに面倒(笑)に思うことはあっても、悪い気はしないはず! たぶん。
 あとは、その読者を「どういう相手として想定するか」にもよって違うかも。仕込むネタはピンポイントで、限られたニーズで良い。あるいは、なるべく多くの読者に振り向いてもらえるように、よくあるニーズで構成する。エゴとニーズの、その辺りのさじ加減はたぶん、書き手さんに委ねられているのだと思います。ただ、そのバランスは5:5だと、何がしたいのか分からなくなっちゃう恐れがあるのでしょうか。少なからず、どちからに傾いていた方が「どんな相手を想定した作品なのか」がはっきりするような気もします。
 
「プロットについて」の意見がたくさん飛び交っていて、すっごく参考になります。
 皆さんのお考えの中で、うんうんと同調できたものをまとめつつ、わたしなりの考えを簡潔に記してみるなら……

  • プロットの大まかさと細かさのバランスは、書き方のクセによって変わる

 ということになるのかな、たぶん。大筋さえ決まっていれば書けるひと、細かいシーンの意味ややることまで決めてから書くひと。それはきっと、ひとそれぞれ。なので結論としては「たくさん交わされた意見の中で、自分が最もやりやすいやり方でやるべき」なのかもしれません。もちろんひとによっては、大まかプロットのほうが評価しやすいひと、詳細プロットのほうが評価しやすいひとももいるでしょうから、ひとによっては「大まか過ぎて分からない」「細かすぎて分からない」なんて意見が二分されることもあるでしょうしー。ですからきっと、あとは自分自身次第、ということだと思うのです。
 私は……まず、「自分がしたいことを自分自身ではっきりとさせて、それを短く伝えられるように」という目的で、少し前に晒したような「大まかプロット」を作るのだと思います。そのあとは、細かいシーンごとに何をするか、シーン間のつながりは何なのか、という細かいことまで記した「詳細プロット」を作って、たぶんようやく執筆に移れるタイプなのでは、と思います。
 なのでまず、今の私の課題としては……詳細プロットを作ること、なのだと思います。そうでないと「プロットだけで満足」してしまって、いつまでも先に進めませんものね。
 そういう意味では、うん。まずひとつ、きちんと詳細プロットを作り上げてみましょう。うん。ということで、皆様のご意見も吸収しつつ、頑張っていく次第ですー。