とりあえず序章を書き終えたので晒してみた。

とりあえず載せてみました。
全てにおいてひどい出来だと思うのでアドバイスお願いします。 


序章
 俺はいたって普通の人間だ。
 人並みに勉強をし、人並みに遊び、人並みに寝る。これが俺、古川大河の日常だ。
 まあ人と違うところがあるとすれば、
「死ね! 古川!」
「じゃま、急いでんだよこっちは」
 不意打ちしてきた不良を空いていた右手で吹き飛ばす。
 そう、俺はいつの間にか不良たちの中では有名な存在になっていた。クラスメイトをカツアゲしていた奴を帰り打ちにしたところから始まり、いつのまにか付けられた称号は破壊神だ。
 正直いらない。
 本当に要らないんで何とかしてください。
 さて、そんなことはともかく、近くのスーパー目指して走りだす。
 もうすぐタイムセールだ。
 一人暮らしの大河さんにとって、タイムセールや割引シールほど嬉しい物はない。
 しかし、余裕をもって家を出たはずなのに、不良のせいでぎりぎりだ。
 とりあえず、近道の狭い路地を通る。
 誰もいなければいいなぁ、と期待して路地に突入。
「なんだ……こいつ?」
 わーお、エンカウントだよ。
 目の前にいたのは不良なんかではなく、ちっこい人形……わずかながら動いてる。積み上げられた、段ボールの上にいたそれは、人形劇を行っているように見えた。
 しかし人形はたまたま吹いた強風でころころと転がり落ちる。
「なんだ、一瞬こんな所で人形劇をやってるなんて人形劇をやっている馬鹿がいるのかと思ったぞ」
「やっぱり馬鹿に見える?」
 積み上げられた段ボールから女の子が出てくる。どうやら人形の主のようだった。
「別にそんなこと思わねえよ」
「でもさっき馬鹿っていってた」
「あれは、その……」
 無表情で問い詰めてくる。
 ジョークだと流そうと思ったけど、この子の目がマジで謝罪を求めてるようだ。
 まあこうなったら仕方がない。
「すいませんでした!」
 プライド? なにそれおいしいの? 土下座は日本男子の必殺技だ。
「面白い。」
 ほほう、面白いと来たか。てっきり引かれてしまうかと思ったが。
 とりあえず顔を上げてみる。面白いとか言いながらも、彼女の顔は無表情のままだ。これ絶対引かれてるよね。
 とそこで気付いた。
「あぁあ! しまったタイムセール! もう駄目だ! 間に合わねぇ!」
 人形少女とエンカウントしてしまったばっかりに……。
 ああ、今月生活費やばいんだよなぁ。親の仕送り日までまだ先だし。一度タイムセール逃すだけで、ピンチに陥るとは。七月上旬にPS3を購入しはしゃいでいた自分にアッパーカットを入れたい。
「タイムセール?」
「ちょっとな、さっきの土下座タイムのせいでな……」
「それは悪いことをした」
 少女の目が無表情のまま、哀れな人を見る目にシフトした。
 そんなことより今日の晩飯どうしようか。ちなみに冷蔵庫はすっからかん。何か買い物しないと帰れない。
 現在時刻は6時。なんだかもう気力がなくなったので、ファミレスで早めの夕食を済ませたいところだが、今の大河さんにそんな財力は残されていない。黒い塊のせいで飛んじゃったのだよ。
 そんな俺の肩を少女が突く。残された片腕はファミレスを指差していた。これは……まさか?
「お詫び」
 なんか今晩はお肉にありつけそうです。

「いや、悪いな。奢ってもらうなんて」
「気にしなくていい」
 前半戦こそ肉に気を取られて気付かなかったものの、後半戦に突入しよく考えてみると――
 俺、出会ったばかりの女の子と食事している?
 しかもさっきはタイムセールに気を取られて考えてなかったけど、すごいイベントだぞこれ。
「ところでさぁ」
 無言の食事も楽しくないので話しを切りだす。
「なんで、あんな所で人形いじってたんだ? 別に家でやってもいいじゃん」
「……」
 彼女は黙って食事を続ける。地雷踏んだか?
「あ、あの。俺機嫌損ねるようなことしました?」
「……別に」
 ああ、この子凄くシャイだわ。シャイガールだわ。
「他人と関わるのが嫌いなだけだから」
 普通に嫌いなら、俺をこんなところまで連れてきたりしないだろう。
 いやー実に不思議な子と出会ったな。こんな子はてっきり二次元の産物だと思ったよ。
「私は人と関わりたくない」
 彼女は俯いて、
「どれだけ近づいても簡単に裏切られちゃうから」
 と、囁くようにつぶやいた。
「そんなことねーよ」
 この子は何を言ってるんだ? 人はそんな簡単に裏切ったりしない。
「じゃあ聞かせて?」
「言ってみろよ」
「あなたは自分の周りの人がピンチな時、自分のリスクをかえりみず助けてあげることってできる?」
「まあ普段からやってることだからな。やれるよ」
「その相手がマフィアでも?」
「マフィア?」
 マフィアって漫画とかラノベで見るあれか。
「私はマフィア……いや、魔術結社に追われてるの。私しか使えない錬金術を狙って。さっきの人形も魔術師を察知するレーダーみたいな物」
「ごめん。ちょっと状況の整理をさせて」
 マフィア? 錬金術? 漫画じゃねぇんだぞ。まて、そもそも魔術ってなんだ? そんな物三次元に存在するのか?
「その様子だと、あなたは魔術を知らないみたいね」
「あぁ。残念ながら」
「素人でもだいたい想像できるでしょう? 魔術がどんなものか」
「まあな。結構漫画は読んでるし」
 あんなのが存在いてるのかよ。ちょっとテンションあがるぞ。
「ここで本題。あなたは私が助けてって言ったら助けてくれる?」
「まあ晩御飯奢ってくれたお礼もあるし、助けて――」
「本当に? 素人が下手に首を突っ込んだら死んじゃうかもしれないんだよ?」
「死ぬ……」
 確かに。漫画に出てくるような魔術師相手に喧嘩をしたら、俺なんかじゃ相手にならないだろう。
「なぁ。俺に魔術を教えてくれよ」
「覚えてどうするの?」
「助けてやるよ、確かに素人が戦っても結果は目に見えてる。でも魔術を覚えたら条件は同じだろ?」
「……」
 彼女は何故か黙りこむ。
「なんでもいい。教えてくれ」
「……どうして助けてくれるの?」
「どうしてってお前……助けられそうな奴がいるのに助けない理由なんてないだろ? だいたい魔術結社とか訳わかんねぇ奴らに追われてるとか、危なっかしくてほっとけねえだろ」
「ありがとう。じゃあどんな魔術を――」
 彼女はそう言うと、今まで見せなかった笑うという表情を俺に見せ、
「……やっぱり駄目」
 先ほどまでよりも暗い顔も見せた。
「どうしたんだ?  笑ったと思ったら急に暗い顔になりやがって」
「やっぱり……裏切られるのが怖い」
「……」
「一年前にも同じように私のために魔術を覚えてくれた人がいたの。その人は敵に襲われて私の隠れている場所をしゃべってしまった。次の人は、私に利用価値があると知ったとたんに私を利用して悪事を働いた」
「俺はそんなこと――」
 俺の反論も彼女の言葉に消えていく。
「そう信じたい。でも私は裏切られたくない。裏切られるかもしれないなら最初から味方なんて作りたくない」
「……」
 この時、俺はどんな言葉をかけてあげれば良かったんだろう。
 しかし考えている内に時間は過ぎていき、俺の前から彼女は消えていた。
 破壊神は、女の子の信用を得ることさえできない、ちっぽけな存在だった。


  
 初めての一人称。
 自分で読んだ感じだと、文章力無いなぁと思う。
 これが高一の限界かなぁと言い訳をつけようと思ってもそれはただの勉強不足。
もっと文章の勉強をしようと思います。