よるはなにかをかっている

今まで執筆が一向にはかどらなかった理由。色々あるだろうけれど、一番の理由は「電撃と文藝に応募する作品を並行して考えていた」……そりゃそうだろ。
電撃に出す作品のことを考えていると、文藝に出す作品世界の妙にモノモノしい存在感が割って入ってくる。文藝に出す作品について考えていると、電撃に出す作品のキャラクターが、頭の中でぶぅぶぅとわめく。
そんなこんなしつつも、先ほどやっと文藝に出す作品の第一稿が完成した。これから本格的な推敲に入るつもりである。この作品を書くのは結構大変だった。プロットはほぼないに等しく七割か八割方アドリブだったのと、何故か文章がやたら書きづらかった。途中で家に届いた類語辞典収録の電子辞書が、盛大に活躍してくれた。
安部公房先生を知る前から、シュールレアリスムショートショートを書いたりはしていたのだが(しかも学校の先生曰く文体まで安部先生に似ていたらしい)、この作品は全体がそんな感じ。
まあとりあえず、これからはかなり身軽に電撃応募作品執筆に臨める。プロットもほぼ埋め尽くされてるし、全体の八分の一くらいは書いてしまってるので、死ぬ気で書けば多分間に合う……と信じたい。

追記:
伏線の回収について。これはそれこそシュールレアリスムな作品でないと難しいだろうけれど、「適当に書いた内容が後で結果的に伏線として機能する」ということが結構な頻度であった。感触としては、その置き忘れ的なものは知らず知らずのうち作品世界を象徴していて、後でテーマを表現する役割としていつの間にか符合しているみたいな「気付き」が生じたという具合だったように思う。
ところでリューシカ・リューシカっていいよね。小さい女の子が主人公のギャグ漫画としては、よつばと!とはまた違った視点と世界を楽しませてくれます。久しぶりに爆笑しました。あと、でんぢゃらすじーさん邪の二巻も同じく爆笑させてもらった。笑うとアイディアが出ますね。おかげでずっと悩んでいた、ストーリーの噛み合わないところをつなぐ要素がやっと思いつきました。